目玉焼きが前よりフライパンにくっつく。油を引いても、すぐに焦げ付く。そんなとき、まだ使えるのか、もう買い替えなのか迷いますよね。フライパンの寿命は、素材ごとの年数の目安と、焦げ付き、コーティングのはがれ、底の反りの3つを見れば見分けられます。読み終わったら、手元のフライパンをすぐにチェックできるようにまとめました。
フライパンの寿命早見表 加工ありは1〜3年で鉄は10年以上
フライパンの寿命は、本体の素材と、表面の加工の種類で大きく変わります。
家庭でいちばん多いフッ素樹脂加工のフライパンは1〜3年、鉄のフライパンは手入れをすれば10年以上使えるのが目安です。
| 素材や加工 | 寿命の目安 | 寿命が来たときによく出るサイン |
|---|---|---|
| フッ素樹脂加工(テフロン加工など) | 1〜3年 | 焦げ付く、油をはじく、表面がはがれる |
| セラミック加工 | 1〜2年 | こびりつきが急に増える |
| ダイヤモンドコートやストーン加工 | 2〜3年前後(層が多いものはもっと長い) | 焦げ付く、表面がはがれる |
| ステンレス | 5〜10年 | 底が反る、同じ場所だけ焦げる |
| 鉄 | 10年以上 | ひび割れ、穴があくほどのサビ |
加工のあるフライパンの寿命は、ほぼ表面のコーティングの寿命です。
本体の金属がまだしっかりしていても、コーティングがすり減ると食材がくっつくようになります。
同じフッ素樹脂加工でも、毎日強火で使う家と、週に何回か中火で使う家とでは、もつ年数が倍くらい違います。
フライパンの寿命を見分ける6つのサイン
フライパンの寿命は、使っているときに出るサインで見分けられます。
次の6つのうち、1つでも当てはまって元に戻らないなら、そのフライパンは買い替えどきです。
油を引いても食材が焦げ付くフライパンは寿命が近い
加工のあるフライパンで、いちばん早く出るのがこのサインです。
買ったばかりのころは油を引かなくても卵がすべったのに、今は大さじ1の油でもくっつく、という状態なら、表面の加工がすり減っています。
フライパンに油を入れたとき、油が玉になってはじかれるのも同じサインです。
コーティングがはがれて下の金属が見えたら交換
フライパンの内側に、色の違う部分が点や線になって出てきたら、コーティングがはがれて下の金属が見えています。
ここから先は、はがれが少しずつ広がっていきます。
下地の金属が見えているフッ素樹脂加工のフライパンは、加工がもう戻らないので買い替えましょう。
底が反ってぐらつくフライパンは焼きムラが出る
コンロの上でフライパンがカタカタ揺れる、底の真ん中だけが浮いている、というのは底が反っているサインです。
反ったフライパンは、熱が底全体に伝わらず、真ん中だけ焦げて周りが生焼けになります。
IHのコンロでは、底が浮くと加熱が弱くなったり、エラーで止まったりすることもあります。
同じ場所だけ焦げるのは底の傷みのサイン
毎回フライパンの同じ場所だけが焦げるなら、その部分のコーティングが薄くなっているか、底がゆがんでいます。
ステンレスのフライパンでも出るサインで、反りと一緒に出ていることが多いです。
取っ手のぐらつきはネジを締めて直らなければ交換
取っ手がぐらつくフライパンは、熱い料理を運ぶときに傾いて危ないです。
ネジ留めの取っ手なら、ドライバーで締め直すと直ることがあります。
締めてもすぐ緩む、取っ手の付け根にひびがある、というときは、フライパンごと替えましょう。
鉄のフライパンはひびと穴のあくサビが寿命
鉄のフライパンは、表面のサビや焦げ付きなら手入れで戻せます。
ただ、ひびが入ったものや、サビで穴があきそうなほど薄くなったものは、使っているうちに割れることがあるので交換です。
手元のフライパンの寿命を確かめる3ステップ
使っているときは気づきにくいので、一度まとめて確かめてみるのがおすすめです。
「明るい所で表面を見る」「平らな台に置く」「卵を1つ焼く」の3つで、フライパンの寿命はほぼ見分けられます。
- ステップ1:洗って乾かしたフライパンを、窓の近くなど明るい所で斜めにして、内側に色の違う点や線がないか見る
- ステップ2:キッチンの天板など平らな所にフライパンを置き、ふちを指で軽く押して、カタカタ揺れないか確かめる
- ステップ3:中火で温めて小さじ1の油を引き、卵を1つ焼いて、フライ返しを入れずに揺するだけで卵がすべるか見る
ステップ1で下地が見えたら、ほかの結果にかかわらず買い替えです。
ステップ2で揺れる場合は、底が反っています。
ステップ3で卵が動かずにくっつくなら、加工の寿命が来ています。
コーティングがはがれたフライパンを使い続けるのはやめる
コーティングがはがれたフライパンは、焦げ付くだけでなく、はがれたかけらが料理に混ざります。
調理家電や調理器具のメーカーでは、はがれたフッ素樹脂を食べてしまっても、体に吸収されずにそのまま出ていくと説明しているところが多いです。
それでも、食材がくっついて焦げ付き、焦げを落とそうとこすると、はがれがさらに広がります。
はがれが見えたフライパンは、料理用として使うのをやめて、早めに替えるのがおすすめです。
焦げ付きをごまかそうと油を多く使うと、料理の油の量も増えてしまいます。
鉄のフライパンは寿命ではなく手入れ不足のことが多い
鉄のフライパンが焦げ付くようになったときは、寿命ではなく、表面の油の膜が切れているだけのことがほとんどです。
サビや焦げ付きが出た鉄のフライパンは、サビを落として油をなじませ直せば、また使えるようになります。
- ステップ1:たわしとお湯でサビや焦げをこすり落とす(落ちにくいところはクレンザーを使う)
- ステップ2:水気をふき取り、コンロで火にかけて水分を飛ばす
- ステップ3:くず野菜と多めの油を入れて炒め、表面に油をなじませる
- ステップ4:くず野菜と油を捨て、薄く油を塗ってからしまう
ふだんは洗剤を使わずにお湯とたわしで洗い、火にかけて乾かすだけで、サビは出にくくなります。
ひびや割れが入った鉄のフライパンは、手入れでは直らないので交換してください。
フライパンの寿命を延ばす使い方は6つ
フッ素樹脂加工のフライパンの寿命を縮める原因は、ほとんどが使い方です。
空焚きと強火、金属のヘラ、急に冷やすことの3つをやめるだけで、加工のあるフライパンは長くもちます。
- 空焚きをしない。油や食材を入れてから火をつける
- 中火までで使う。強火はコーティングを早く傷める
- 木やシリコンのヘラを使う。金属のヘラやトングは表面に傷がつく
- 熱いうちに水をかけない。急に冷やすと底の反りやはがれの原因になる
- 料理をフライパンに入れたまま置いておかない。塩分や酸でコーティングが傷む
- やわらかいスポンジで洗う。たわしや研磨剤入りのスポンジは使わない
食洗機に入れるのも、コーティングを早く薄くする原因になります。
食洗機対応と書いてあるフライパン以外は、手で洗いましょう。
しまうときにフライパンどうしを重ねる場合は、間にキッチンペーパーや布をはさむと、表面に傷がつきにくくなります。
寿命が来たフライパンは見分けて自治体の区分で捨てる
フライパンの寿命は、焦げ付き、コーティングのはがれ、底の反りの3つで見分けるのがいちばん確かです。
下地の金属が見える、平らな台で揺れる、卵がすべらない、のどれかが当てはまったら、そのフライパンは買い替えどきです。
寿命が来たフライパンの捨て方は、住んでいる自治体によって違います。
金属ごみ、不燃ごみ、粗大ごみのどれになるかは自治体ごとに決まっているので、お住まいの自治体のごみの出し方の案内で確かめてください。
取っ手が木やプラスチックの場合は、外して分けるように決めている自治体もあります。
次のフライパンを選ぶときは、今回どのサインで寿命が来たかを思い出すと、加工の種類や素材を選び直すときの手がかりになります。
元々は充電式のポータブル電源や電動工具分野の専門アドバイザー。現在はキッチン家電や生活家電、カー用品まで幅広く担当しています。「毎日使うものほど、扱いやすさで選ぶ」が持論。
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