カーテンを洗おうと思って、フックを1本ずつ外す作業を想像した時点でやめたことはないですか。フックは付けたままでも洗えます。ただし、折り方と縛り方を間違えると生地が破れます。
カーテンメーカーと洗濯用品メーカーが公開している手順をもとに、付けたまま洗えるフックの見分け方、折り方と縛り方、洗濯機の設定、干し方、カーテンの種類ごとの注意、よくある失敗の順に書きます。
フックを付けたまま洗えるカーテンと、外すべきカーテン
付けたまま洗えるかどうかは、フックの材質で決まります。白や半透明の樹脂製フック(アジャスターフック)は付けたまま洗えます。金属製のフックは、さびて生地に色が移ったり、洗濯槽に引っかかって破れたりするので必ず外します。いまのカーテンは樹脂製のアジャスターフックが主流なので、多くの家では付けたまま洗えます。
フラットカーテンに使うクリップ式は、洗濯中に外れて生地を挟むので、付けたまま洗えません。クリップだけ外してから洗ってください。
洗う前に、洗濯表示も見ておきます。桶のマークに×が付いていれば家では洗えません。手洗いマークなら「おしゃれ着コース」や「手洗いコース」で洗います。フックを触って白い粉が付くときは樹脂が劣化しているので、洗う前に新しいフックに替えてください。洗濯中に割れて生地を傷めます。
折り方と縛り方。フックを内側に2回折って輪ゴムで留める
用意するのは、太めの輪ゴムかヘアゴムを数本と、布団が入る大きさの洗濯ネットです。カーテンメーカーのTOSOとジャストカーテンが案内している折り方は同じで、次の順で進めます。
- カーテンをレールから外し、掃除機かはたきでほこりを落とす
- フックが付いた上部を、フックが内側に入るように下へ2回折る
- 折った部分を端から棒状にくるくる巻き、輪ゴムで2〜3か所を留める
- 本体をたたんで、フック部分が内側に来るように洗濯ネットに入れる
- ネットには1枚だけ入れる。2枚入れると汚れが落ちない
大事なのは、フックが折り目の外に出ないことです。巻いた部分がほどけると、洗濯中にフックが生地に刺さって穴が開きます。輪ゴムは一重で十分ですが、ゆるいと感じたら本数を増やしてください。
レースカーテンと厚手のドレープカーテンは、別々に洗います。一緒に入れると厚手の方の重みでレースが引っ張られ、伸びたり破れたりします。
洗濯機の設定。弱い水流のコースで、脱水は1〜2分を1回だけ
コースは「ドライ」「おしゃれ着」「手洗い」など、水量が多くて水流の弱いものを選びます。脱水はTOSOの案内で1〜2分、びっくりカーペットの案内で2〜3分、どちらも1回だけです。長く脱水すると、折り目に沿ったシワが生地に固定されて、干しても取れなくなります。
洗剤は、蛍光増白剤の入っていない中性洗剤か、おしゃれ着用の洗剤を使います。蛍光増白剤が入った洗剤は、生成りや淡い色のカーテンを白っぽく変色させます。柔軟剤を使うなら規定量を守り、香りの強いものは避けてください。部屋全体に匂いが残ります。
水温は30〜40℃以下です。お風呂の残り湯は40℃前後あるので、冷めてから使うか水道水にします。他の洗濯物とは混ぜず、カーテンだけで回してください。
結露で黒いカビが付いている場合は、洗濯機に入れる前に酸素系漂白剤をぬるま湯に溶かして30分ほどつけ置きします。塩素系は色が抜けるので、白いレース以外には使いません。
干し方はレールに戻すだけ。フック付きだから乾かす場所に困らない
フックを付けたまま洗う利点は、ここで出ます。脱水が終わったらすぐに輪ゴムを外し、フックをそのままカーテンレールに掛けて、吊るした状態で乾かします。カーテンの重みでシワが伸びるので、アイロンは要りません。
窓を開けて風を通すと、レースなら2〜3時間、厚手でも半日で乾きます。厚手のカーテンで水が滴るときは、床にタオルを敷くか、外で半乾きまで陰干ししてからレールに戻します。乾燥機はシワと縮みの原因になるので使いません。
吊るしたあと、ひだの部分を手で軽く叩いて整えると、乾いたときの形がきれいになります。形状記憶加工のカーテンは、この作業をしなくてもひだが戻ります。
カーテンの種類ごとの注意点
レースカーテン。年2回、春と秋に洗う
レースは生地が薄く、ほこりと花粉を受け止めるので汚れが早いです。セシールとTOSOの目安はどちらも年2回で、花粉が終わった春と、暖房を入れる前の秋に洗うと、結露のカビも防げます。ネットは必ず使い、脱水は1分で止めてください。
厚手のドレープカーテン。年1回、晴れが続く日に
厚手は年1回が目安です。水を含むと重くなるので、洗濯機の容量ぎりぎりのときは1枚ずつ回します。乾きにくいので、晴れが2日続く日を選び、朝のうちに洗ってレールに掛けると夕方には乾きます。
形状記憶・遮光・防炎のカーテン。表示に従い、こすらない
形状記憶加工は、家庭の洗濯機で洗えるものが多いですが、高温とこすり洗いでひだが崩れます。遮光カーテンは裏面のコーティングが剥がれることがあるので、手洗いマークならおしゃれ着コースで短時間にします。防炎カーテンは、洗濯表示に「洗濯後も防炎性能が残る」と書かれているかを確かめてください。書かれていないものは洗うと性能が落ちます。
クリップ式のフラットカーテン。クリップだけ外す
クリップは付けたまま洗えません。クリップを外し、生地だけをネットに入れて洗います。乾かすときはクリップで挟んでレールに戻せるので、フック付きと同じように吊るして乾かせます。
よくある失敗と直し方
フックが割れた。同じ長さのフックに全部替える
古い樹脂フックは洗濯中に割れることがあります。割れたものだけ替えると高さがそろわないので、同じ長さ(70mmや75mm)のアジャスターフックを1袋買って全部替えます。50本で数百円です。
シワが取れない。脱水が長かった
吊るしても取れない折りジワは、脱水のしすぎです。霧吹きで湿らせて吊るし直すと、厚手なら自重で伸びます。レースは低温のアイロンを当て布の上からかけてください。
縮んだ。水温が高いか、乾燥機を使った
綿や麻のカーテンは、40℃を超える湯や乾燥機で縮みます。縮んだ分は戻らないので、次からは水道水で洗い、吊るして乾かします。買うときに「ウォッシャブル」表示のポリエステルを選ぶと、縮みの心配がありません。
フック部分の生地がほつれた。折りが甘かった
フックが折り目から出ていた証拠です。次回は2回折ったあとに棒状に巻き、輪ゴムを3か所に増やしてください。ほつれた部分は、フックを差し込む芯地が残っていれば、そのまま使えます。
カーテンはフック付きのまま「折る・縛る・弱く洗う・吊るす」
カーテンの洗い方でフックを付けたまま洗うなら、樹脂製のフックであることを確かめ、フック部分を内側に2回折って輪ゴムで留め、1枚ずつネットに入れて弱い水流のコースで洗い、脱水は1〜2分を1回にして、そのままレールに吊るして乾かします。金属フックとクリップだけは外す。この1点さえ守れば、フックを外す手間なしで年2回の洗濯が続けられます。
レースは春と秋、厚手は年1回。晴れの続く日に朝から洗えば、夕方には乾いたカーテンで窓が明るくなります。
元々は充電式のポータブル電源や電動工具分野の専門アドバイザー。現在はキッチン家電や生活家電、カー用品まで幅広く担当しています。「毎日使うものほど、扱いやすさで選ぶ」が持論。
X(旧Twitter)




