カーバッテリーを自分で交換したら、時計やナビの設定が消えた。そんな経験はないですか? 交換中に電気を送り続けるメモリーバックアップを使えば防げます。
カーバッテリー交換にメモリーバックアップが必要な車と不要な車
電子制御の多い今の車なら、カーバッテリー交換のときはメモリーバックアップを使っておくと安心です。
バッテリーを外すと、車の電気が止まります。
電気が止まると消える記憶と、消えない記憶があります。
バッテリーを外すと消えやすい設定
- 時計、ナビの登録地点、ラジオの選局
- パワーウィンドウのオート機能
- アイドリング回転数やAT車の学習値
- バックモニターのガイド線
窓が自動で閉まらなくなったり、アイドリングが安定しなくなったりする車もあります。
ドイツ車では、バックアップなしで交換して調子を崩し、ディーラーで初期化が必要になった例もあります。
消えない情報とバックアップがいらない車
燃料噴射量や電子機器のプログラム、センサーの規定値は消えません。
走行に関わる大事な情報は、電気がなくても消えない場所に入っているからです。
キャブレターの車や電子制御の少ない古い車は、バックアップの必要性が低くなります。
迷ったら、使っておくほうが安心です。
ワニ口タイプのメモリーバックアップはバッテリー端子に挟むだけ
OBD2コネクタの場所が分からない車なら、バッテリー端子に直接つなぐワニ口タイプが分かりやすいです。
電池ボックスから出たクリップを、プラス端子とマイナス端子に挟んで使います。
電気を送る場所が目の前に見えるので、初めてでも迷いにくいです。
気をつけたいのは、作業中に手が当たってクリップが外れることです。
外れた瞬間に電気が止まるので、設定が消えるおそれがあります。
クリップは端子の奥までしっかり挟んで、作業のじゃまにならない向きにしておきましょう。
単三の乾電池は新品を使ってください。
ニッケル水素などの充電池は電圧が足りないことがあるので、説明書で使える電池を確かめましょう。
バッテリー端子に挟むワニ口タイプ
OBD2タイプのメモリーバックアップは端子の作業をじゃましない
作業中に外れる心配を減らしたいなら、車内のOBD2コネクタに差すタイプがおすすめです。
OBD2コネクタは、国産車だとハンドルの下のパネル付近にあります。
コネクタの位置は車ごとに違うので、見つからないときは車の取扱説明書を見てください。
バッテリーから離れた場所につなぐので、端子を外す作業の手に当たりません。
電源は単三のアルカリ乾電池8本で動くものが多く、乾電池は別に用意します。
作業の前日までに、新品の乾電池を買っておくと当日あわてません。
エンジンルームから車内のランプが見えないこともあります。
電気が来ていることは、バッテリーを外す前に車内で確かめておきましょう。
メルテック メモリーバックアップ用電源 OBDIIタイプ MG-101
単三アルカリ電池8本で動くOBD2タイプ
USB給電のメモリーバックアップなら乾電池がいらない
モバイルバッテリーが家にあるなら、USB給電のメモリーバックアップを使うと乾電池を買わずに済みます。
OBD2コネクタに差して、USBからモバイルバッテリーの電気を送ります。
出力は5V・2A以上が必要なので、手持ちのモバイルバッテリーの表示を見てください。
残量が少ないと途中で止まるので、前の日に満充電にしておきましょう。
カーメイトのSA203は、ベンツには使えません。
レビューによると、説明書には作業を30分以内に終えるようにと書かれているそうです。
手際に自信がない人は、先に工具の場所と作業の順番を確かめておくと安心です。
モバイルバッテリーで動くOBD2タイプ
カーバッテリー交換はマイナスから外してプラスからつなぐ
バッテリーを外すときはマイナスから、つなぐときはプラスから。この順番だけは必ず守ってください。
順番を間違えると、工具が車体に触れたときにショートするおそれがあります。
初めての人は、1時間ほど見ておくと落ち着いて作業できます。
- エンジンを切って、ライトと室内灯を消す
- メモリーバックアップをつないで、電気が来ていることを確かめる
- バッテリーを固定している金具を外す
- マイナス端子を外す
- プラス端子を外して、車体に触れないように軍手で包む
- 古いバッテリーを傾けないように取り出す
- 新しいバッテリーを載せて、プラス端子をつなぐ
- マイナス端子をつなぐ
- 固定金具を元に戻して、メモリーバックアップを外す
- エンジンをかけて、時計とナビとラジオを確かめる
バッテリー液は硫酸なので、ゴム手袋と保護メガネを使いましょう。
端子を外すスパナは10mmの車が多く、12mmの車もあります。
作業中はメモリーバックアップの電気を減らさない
作業中に車の電気を使う機器を減らすと、メモリーバックアップの電気が足りなくなりにくいです。
メモリーバックアップの電気は、設定を残すための小さなものです。
ライトやエアコンを動かすほどの電気はありません。
ドアを開けるとメモリーバックアップの電気が減る
ドアを開けると、室内灯がつく車があります。
窓を開けておくか、室内灯のスイッチを切ってから作業すると安心です。
駐車中に録画するドライブレコーダーは電源を外す
駐車中も録画するドライブレコーダーは、エンジンを切っても電気を使い続けます。
SA203の説明書には、事前に電源ケーブルを外すようにと書かれているそうです。
ほかのメモリーバックアップを使うときも、外しておくと安心です。
輸入車はメモリーバックアップが使えないことがある
輸入車や、市販パーツを付けたターミナルには使えない製品があります。
電子機能の多い車は、作業の前に取扱説明書やディーラーに確かめてください。
カーバッテリー交換で設定が消えたときはこの順番で直す
設定が消えても、多くは自分で直せます。まず時計とラジオ、次に窓とナビを確かめましょう。
- エンジンをかけて、警告灯が消えるか確かめる
- 時計とラジオの選局を設定し直す
- パワーウィンドウのオート機能を、取扱説明書の方法で設定し直す
- ナビの登録地点が残っているか確かめる
アイドリングが不安定なときは、しばらく走ると落ち着くことがあります。
警告灯が消えない、窓が動かないといった症状が続くときは、ディーラーか整備工場に相談してください。
交換が終わった古いバッテリーは、自治体のごみには出せないことが多いです。
カーバッテリーを買ったお店やガソリンスタンド、整備工場に引き取ってもらえるか聞いてみましょう。
走ったあとは端子のゆるみをもう一度確かめると、交換はここで終わりです。
元々は充電式のポータブル電源や電動工具分野の専門アドバイザー。現在はキッチン家電や生活家電、カー用品まで幅広く担当しています。「毎日使うものほど、扱いやすさで選ぶ」が持論。
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